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東日本大震災による福島第一原子力発電所事故における作業者の放射線健康管理について(pdf)

平成23年5月1日


日本産業衛生学会声明


(社)日本産業衛生学会
理事長 大前和幸


東日本大震災による福島第一原子力発電所事故における作業者の放射線健康管理について


 東日本大震災にともなう福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)事故において、多数の作業者がその対応にあたっている。 これら東京電力およびその協力企業の従業員、作業者、警察、消防、自衛隊の隊員などは、高濃度の放射線環境の中で、かつ劣悪な労働条件下で長期間活動している。 現在被ばく環境下にあるこうした作業者の健康を守ることは緊急の課題である。また福島第一原発周辺地域で働く作業者においても一定の放射線曝露が想定される場合 には必要な健康確保がなされる必要がある。これらの作業者の作業にあたって適切で十分な放射線防護策がとられるとともに、適切な健康管理が提供されることが必要である。
 以下、考慮されるべき具体的な点を列挙する。
1)福島第一原発で緊急作業に従事する作業者について
・ 数千人が福島第一原発で、緊急作業を行っていると考えられる。この作業は極めて危険な作業であり、 その危険性を十分に説明した上で、作業者の意志に基づき行われるべきである。 従って、作業者に強制すべきでなく、作業者は自分の意志で拒否できるものである。
・ 緊急作業における安全性を確保し、適性化を図るために最大限の努力がなされるべきである。
・ 緊急作業に従事する作業者は、関係する事業所ごとに個人表を作成し、労働基準監督署に届けでることを義務化することが重要である。 監督署はそのデータを適切に管理すべきである。
・ 250 mSvを超えた作業者を緊急作業に従事させてはならない。
・ 年間の曝露が100 mSvを超えた者に対しては、健康管理手帳を交付し、遅発性の影響や確率的影響の2次予防に努めるべきである。
2)周辺地域で作業する作業者について
・ 3月間の実効線量が1.3 mSv未満と考えられる地域で作業する作業者は、公衆被曝と同等と考えること。
・ 上記を超え、年間の曝露が20 mSv未満が予想される地域で、復興作業を行う作業者に対しては、放射線業務従事者に準じた、労働衛生管理を行うこと。
・ 年間の曝露が20 mSvを超え、50 mSv未満が予想される地域で、復興作業を行う作業者に対しては、放射線業務従事者として労働衛生管理を行うこと。

以上

 
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